民事信託(家族信託)について
信託とは
「信託」とは大きく分けて商事信託と家族信託があります。
商事信託とは
国の免許や登録を受けた信託会社や信託銀行が財産の所有者から財産を託され(受託者となり)、管理や承継を行います。
このとき信託会社や信託銀行に、営利目的であるため「信託報酬」を支払う必要があります。
家族信託とは
相続対策、認知症対策や事業者の方の事業承継で最も有効とも言われる財産管理方法が「家族信託」です。
家族信託とは、資産を持つ方がその保有する不動産や預貯金等の資産を信頼できる家族に託し、その管理・処分を任せることです。
「○○信託銀行」などは馴染みがあると思いますが、家族信託とは役割が全く異なります。
また、最近ではその他にも個人信託、福祉信託など、信託にまつわる言葉が複数広がっています。
信託の用語
委託者
財産を持ち、託す人です。この人が、「財産をどのようにしたいか」で家族信託契約の内容が決まります。
受託者
委託者の財産を託される人です。委託者の意向を反映させるために、実際に管理・処分を行っていくのが受託者です。
受益者
委託者の財産による利益を受け取る人です。
信託の種類
◆家族信託…家族が受託者となる場合
◆福祉信託…障碍を抱える子の生涯資産管理を目的とする場合
◆個人信託…個人が受託者であるために呼び名が派生
今まで財産を信託したい場合には、商事信託(信託会社や信託銀行)を通して行うため信託会社や信託銀行の報酬が発生しました。
それに対し「家族信託」とは、受託者である家族などは信託報酬を目的としないため、信託業法の制限を受けずに信託行為が行うことができます。